走る走る男の物語

ほぼロードバイク&少しマラソンとかのblogです!

激闘!ふじあざみライン 〜暗闇の雲が立ち込める・・・

・・・「私は総てを無に還す為にやってきた暗闇の雲」・・・
光と闇の4戦士が揃わねばどうすることもできぬ・・・
さあ、我とともに無に帰ろう、光の富士の恩恵はいらぬ・・・
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10月28日。
貴重な平日休み。
これを遠距離ライドに使わない手はない。
さて、どこ行こうか?
お、そうだ。
有名どころでまだ行っていない、そして倒さなくてはいけない峠があった。
そう、その名は「ふじあざみライン」
関東屈指の激坂と知られ、距離11.5km、標高差1200m、平均勾配10.5%、最大勾配22%という
スーパーメガトン級の山だ。
「富士山国際ヒルクライム」の舞台でもある。
富士山の五合目まで登る3つのルート(あとはスカイラインとスバルライン)の中でも最強にして最恐と言われる。
まずふじあざみラインに挑戦することに決めたのが当日の一週間前。
そこからは毎度お馴染みの週間天気予報とのにらめっこ。
週間予報ではずっと雨マーク・・・。
これは、だめか・・・・。
しかし前日の予報では午前中は天気がもち、午後から降り出すとのこと。
よっし!!!!
これはいけるぜ!!!!
・・・・って天気予報のことばかり気にしていたら肝心なことを忘れていた。
この肝心なことがあざみラインとの激闘に重要な意味を持つことになろうとはこの時はまだ知る由もなかった・・・。
さて、前日夜にSuperSIX-EVO赤兎馬零式」を車に積み込んで準備万端。
前回の渋峠でもそうだったが一番悩むのが着るウェアだ。
天気予報によると御殿場の当日朝の気温が12℃くらい。
富士山の五合目が5℃くらいとのこと。
真冬の装備でいいのか?
でもヒルクライムをしているとどんどん暑くなるからな〜・・。
今回はあざみラインが相手だけに暑すぎて悶える事態は避けたい・・・。
ということで秋用冬用両方のウェアを車に積み込んだ。
あとは現地で判断しよう。
さあ、あとは富士に行くのみ!
前日の夜は遠足前の子供のようにウキウキしながら22時に就寝した。
そして。
当日の朝は午前3時30分起床。
そそくさと支度をして午前4時に自宅を出発。
幸い高速道路が空いていて午前5時すぎに足柄SAに到着した。

SAの中はガラガラでフードコートには誰もいない(笑)

開いていないお店もたくさんあったが蕎麦屋さんがやっていたので、

うどんを注文。
朝うどん旨し!!
朝食を済ませ、トイレもばっちり。

このトイレの案内板はすごい分かりやすいぞ!
足柄SAを出発し、すぐに御殿場ICを降りた。
そして平場をスイスイ進み、目的地である道の駅「すばしり」に到着したのが午前5時50分ころ。

雲の切れ間もちょっとあるかな?

少〜〜しだけ富士山の片鱗が見えるぞ!
とにかくまだ辺りは暗かったが天気はもっている。
早速身支度をする。
やっぱり気温は12℃前後だったが、外に出た感じだと秋用ウェアでなんとかいけそうだ。
ということで、上は長袖のインナーにジャージを羽織り、ショーツは膝上でいく。
と、ここで思わぬアクシデント発生!!!!
なんとビンディングシューズのアジャスト機能部分が壊れる??!!

全然糸を巻いてくれなくなった(泣)
ちょっと焦ったが適当にいじっていたら奇跡的に修復できた。
ふぅ…。
そして次に困ったのが道の駅からあざみラインのスタート地点まで行き方がよくわからなかったことだ(笑)
すぐ真裏のはずなのにちょっと彷徨ってしまった・・・。
でも案内板とか見てなんとかスタート地点にたどり着く。

色々な方のブログでよく見るこの光景。
ついに自分がこの地に立ったのだ!
そしてついに朝6時15分スタートした。
コースについては先人達の記録で研究はしてきた。
まずは直線の上りだ。

いや〜、とにかくこの直線が長い!!
ずっと視界の奥まで続いている。
しかも写真では分かりにくいが勾配は常に10%を越えている。
いきなりきつい・・・。
誰だ?馬返しまではきつくないとか言っていたのは・・・。
とにかく淡々とペダルを回し続けた。
途中目の前を鹿の親子が横切る!
そして3km地点を過ぎたところに

おお!!
これもブログでよく見る風景だ。
この鳥の壁を過ぎると遂にワインディングが始まった。


ちょっと煙っているが前半3kmの直線上りよりこっちの方が楽だ。
勾配はあまり変わってないがワインディングだとこうも気が紛れるのか?
たまに登っている先に富士山がちらちら見える。
これは元気がでる。
この3km地点過ぎから6km地点くらいまでは道も広く
早朝だったこともあり車も走ってなかったのでとても走りやすい。
ただ自衛隊の演習の爆音が時々響いてびっくりする(笑)
最初雷かと思ったよ。
この辺は楽に登って行けた。
しかし事前情報によると6km地点の馬返しからはとんでもない激坂のオンパレードとか。
そのためそこまではギヤを残し、ファイナルローを使わないでいく。
ずっとラピュタ級の坂を覚悟し、心構えをしながら登っていった。
そして。
ついに6km地点を通過。
少し坂を下って登った先に・・・・・

きたーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!
サドル下に装備されている子の権現光の輪が最大の警戒態勢に光り輝く!!!

馬返し!!!

ここで封印していたファイナルローを解禁する。
よし、いくぜ!!
光輝け、必殺28T!!
・・・・・・・・・
・・・・・・・・・
ん???
ファイナルローでも重くないか?
なにかおかしい。
足元を確認すると

ぎゃーーーーー!!!!
なんと、11−23T!!!!
ぬぃじゆうすぁんてぃぃぃぃぃいいいいいいいいいいいいいいい!!!!
ああ。
やっちまった。
天気とウェアのことばかり考えて普段用のホイールとスプロケできちまった・・・。
これから23Tで馬返しを登らなくてはならないのか・・・。
いきなりHPが白から赤に変わってしまった(笑)
もう、こうなったらやるしかねぇ!
よし、ダンシングなしでいったるわ!!



本当に写真って激坂具合が伝わらないな・・・。
馬返し入ってしょっぱなに20%近くがあってから1km程度は15%前後が続く。
おし、これならシッティングだけでいける!!
ただところどころあるグレーチングは要注意だ!
まあ路面でのスリップとか気を付けていけば大丈夫だろう。
。。。
そう、思った自分が愚かだった。
スタートから7.5km地点を過ぎて少しいったところで・・・

む、、、無理!!!!
勾配22%前後!!!!
早くも初志を曲げてダンシング開始。
そう、これだ!
「ギガフレアダンシング」
しかし激坂区間が結構長い・・・。
き、きつい。
家に置いてきた激坂用28Tさえあれば・・・。
そのあとも


↑から下をみると↓

ワインディングのたびに20%を超えてくる。
15%の直線と20%のカーブのハーモニーだ。
事前予習では6kmの馬返し地点から3kmくらいがピークで
そこを過ぎればあとは勾配が楽になるとあったはず・・・。
それだけが心の拠り所だった。
しかし
・・・・
・・・・
全然楽にならない!!
確かに足を休める区間もちまちま出てくる。
そこでダンシングで疲れた腕を回復させる。
でも、曲がるたびに激坂がやってくる。
全ての攻撃が波動砲というFF3の『暗闇の雲そのもの・・・。

これはきつい!!
風張林道のきのこセンター前が何度も登場するのだ。
そういえばFF3暗闇の雲戦は一回目は負けるんだった。
まさか、自分も・・・?
いやいや、弱気になるな!
こうなったらあれを発動させるしかない!!
俺を守れ、『マイティガード』!!
心を折る登りは視界からシャットアウト!
ただ耐える、それしかない。
きついときは周りに人がいないことをいいことに
大声張り上げて自分を鼓舞する。
「ケアルガ!」
回復する訳ない(笑)
でもたまに木々の中に鹿がいてピョンピョン跳ねている。
これは気が紛れて助かる。
シッタモンダしているうちにスタートから10km地点を越え、、、
ぜぇぜぇ・・・
なかなかガーミンの走行距離の数字が進まない中・・・
でも粘って粘って
23Tを恨みながら・・・
フラフラになりながら・・・
11km地点を超え、

お、この先は。
ここを曲がったら、、、
ズドーーーーーーン!!!

うぉぉぉぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!
あざみライン、とったどーーー!!!
なんとか足つきなし!!!!
いや、危なかった〜〜〜。
天気が心配だったが雨にも降られず、
暗闇の雲も吹き飛ばしたので、
富士山がくっきり見えている!!!

遂に『暗闇の雲』を撃破♪
五合目の気温はおそらく5℃前後だったがここまでもがいてきたので
身体は全然寒くない。



まだ7時30分過ぎでだれもいない。
五合目独占状態なり♪
うろちょろしながら写真撮影タイム。
なんてやっていたら・・・

強風でバイクが崖からずり落ちて慌てて助けに行く図(笑)!!
とにかく雲と同じ高さにいることに感動!!

しこたま写真を撮り終わったら体が冷えないうちに下山を開始する。

一人ミラー撮影♪

なんだか幻想的な雰囲気♪

なんかプニョプニョしてた♪
途中所々で止まって写真撮影しながらでも、下りは本当にあっという間。
馬返しを抜けてからは車道も広くなるし
鳥の壁を越えてからはほぼ直進なのでほっておくと60km/hは軽くこえてしまう。
電光石火でスタート地点の「すばしり」に戻ってきた。
あんだけ苦労して登ったのに、本当にあっという間だったな・・・。
※なお、あざみラインの途中の写真は下山中に撮影したものです
さあ、ここからだ。
あざみラインの往復だけだと20キロちょっとのライドで終わってしまう。
確かに内容はこの上なく濃かった。
でも時間もまだある。
ということで、今度は「すばしり」から箱根裏街道を通って籠坂峠を越えて山中湖を目指す。
籠坂峠は距離6.2km、標高差303m、平均勾配4.8%のかなり優しい峠だ。
ただ。
あざみラインを登った後だとこれが地味にきつい(笑)
登っている最中に鹿の死体もあるし、タヌキの死体もあるし・・・。
大型ダンプが勢いよく通過していくし・・・。
何気に厳しい峠となった。

標高1000m地点。
この先で静岡県山梨県の県境を越える。

向かいの山の紅葉がなかなか♪

そしてなんとが峠のピークに到着。
あとは2kmほど下れば突き当りが山中湖だ。
ぴゅーっと下り、山中湖の旭日丘に到着。
そこから湖一周を開始した。
山中湖は一周約13.5km。
ロードバイクならなんら苦にならない距離だ。
途中あちこちで止まって写真撮影しながら進む。
全開ポタモード!!





天気はイマイチだったけど波の音が心休まった。
サイクリングロードがあって走りやすかった〜。

あと湖畔の紅葉は見事だったな。

とにかくポタポタモードでの湖一周を終えた。
この時点で午前10時すぎ。
まだまだ時間に余裕はあるけど天気が怪しい。
たまにポツリときている。
ということでここで出発地点に戻ることにした。
今度は2kmほど登って、あとは6km下り。
この登り。
路面は悪く大型車がギリギリを通過していくので非常に怖かった。
でも下り区間に入ると、そこから10分くらいで一気に道の駅「すばしり」に戻ってきた。
戻った時、空を見上げると・・・

ぎりぎり天気は大丈夫!
ってホッとした瞬間・・・・

降ってきたー。
危ない危ない。
とりあえず今日の走行ログ。



とにかくお疲れ〜!!
あとは濡れる前に車内にバイクをしまって
自分も着替えて・・・
さあ、これからが大事!
そう、家族へのお土産タイム!!




これをしておかないと次のライドに行かせてもらえなくなるかもしれないからね〜(笑)
そして自分の補給!!

このモチモチカレーパンが絶品だった〜!!
車内でまったりしたあと、
道の駅すばしりを午前11時20分ころ出発。
途中たいした渋滞もなく、海老名SAで「ザボン」ラーメンを食す。

その頃には外は大雨となっていた。
いやいや、早朝ライド決行してよかった。
自宅には午後2時すぎに無事帰宅。
あざみラインきつかったけど、達成感抜群だった〜!!
今日も一日楽しいライドをありがと〜!!

ホッと一息☆
【今日のライド】
走行距離54.6km
獲得標高1625m